トカラ列島地震と東日本大震災の関係は？「トカラの法則」は本当？

最近、トカラ列島で地震が頻発しているというニュースを目にする方も多いのではないでしょうか？

トカラ列島の群発地震について、SNSなどでは

• 東日本大震災の前にもトカラ列島が揺れていた
• トカラ列島の地震が大地震の前兆では？

といった声が上がっています。

そこで今回は、気になるトカラ列島地震と東日本大地震の関連性や、「トカラの法則」の真相について、徹底調査しました！

トカラ列島地震と東日本大震災の関連性はあるの？

トカラ列島は古くから群発地震を繰り返す地域で、最近だと2021年に最大震度5強を観測するM6.1の地震も起こっています。2023年の活動では1日に有感地震を195回観測したこともありました。
今回の活動もまだ活発ですので、しばらくは強い揺れに注意が必要です。https://t.co/SpTxQbGFA5

— ウェザーニュース (@wni_jp) June 30, 2025

トカラ列島が揺れると大地震？トカラの法則と東日本大震災との関係

トカラ列島が揺れると大地震が起きる

という説を聞いたことがありますか？これは「トカラの法則」と呼ばれている説です。

実際に、2011年の東日本大震災の4日前までにトカラ列島で複数回の群発地震が観測されていました。

また、2016年の熊本地震や2024年の能登半島地震の直前にも、トカラ列島で揺れが確認されています。

このため、

と不安視されています。

ただ、これまでのデータを見てみると、「トカラ列島で地震が起きると大地震につながる」という説には、統計的にみて明確な根拠はなく、偶然の一致と考えられているようです。

トカラ列島の地震は東日本大震災の前兆だった？

東日本大震災の前にトカラ列島で地震が起きていましたが、これは「前兆」というわけではなく、たまたま時期が重なっただけだと考えられています。

専門家によると、日本は地震が非常に多い国で常にどこかで地震が発生しているため、関係があるように見えてしまうことがあるそうです。

また、東日本大震災の前に観測された電離層の異常などの科学的な前兆現象は、トカラ列島の地震とは無関係とされているようです。

トカラ列島地震2025年の現状と最新データ

2025年6月下旬から、鹿児島県のトカラ列島近海で群発地震が活発化しています。

特に悪石島や小宝島の周辺では、700回を超える地震が観測されていて、住民の間で不安が高まっています。

津波の心配はありませんが、短い期間に震度4以上の揺れが何度も観測されるなど気がかりな状況となっています。

また、2021年や2023年にも今回と同じような規模の群発地震がこの地域で起きており、こうした活動には一定の周期性があるのではないかと見られています。

トカラ列島地震と東日本大震災や過去の地震の関係を整理！

トカラ列島地震の過去のパターンは？

過去にトカラ列島で起きた地震と、その後の大地震の関係を整理してみます。

発生年	トカラ列島の地震回数	その後に発生した大地震
2011年	30回	東日本大震災（3月11日）
2016年	13回	熊本地震（4月14日）
2024年	46回	能登半島地震（1月1日）

たしかに、トカラ列島の地震が大地震と関係があるように見えますが、これはいわゆる「後知恵バイアス」や偶然の重なりと見る方が自然だというのが、専門家の多数派意見のようです。

地震予知はできるのか？

現代の科学でも地震の予知、つまり地震発生の日時・場所・規模を精度高く予測することは科学的に不可能です。

「前兆のように見える現象」はあっても、その後に必ず大地震が起こるわけではありません。

特にプレート境界に位置する日本では、小さな地震が常にどこかで起きており、それらを「前兆」と断定することは非常に難しいようです。

【まとめ】トカラ列島地震と東日本大震災の関連性はあるの？

トカラ列島で地震が多発しているのは事実ですが、「トカラ列島の地震＝大地震の前兆」という確かな根拠は今のところ存在しません。

「トカラの法則」や「トカラ列島の地震が東日本大震災の前兆だったのでは？」という考え方は、あくまで俗説の域を出ていないというのが現時点の科学的な見解のようです。

とはいえ、地震はいつ、どこで起こるかわからないものです。
だからこそ、「備蓄・避難経路の確認・安否確認の方法」など、日頃の備えこそが一番大切です。